同じになりがちな毎日に比べて、多様性のある生活はとても楽しく、人生もより豊かにしてくれます。
日本は世界に比べると、まだ多様性のある国と感じることが少ないかもしれませんが、日本にいてもテクノロジーが進んだ現代では、誰でも多様性のある生活ができると思っています。人生がより楽しく、豊かになるだけではなく、これからのグローバル社会の一員であるためにも、大切なことだと思っています。お子さんがいる方はお子さんといっしょに多様性のある生活をしてみるのも、とっても価値のあることだと思います。少しユニークな家庭環境(記事の最後に紹介しています。)で育ち、大学時代をアメリカで過ごし、国際結婚をし、子育てをしてきたわたしは、多様性のある生活の大切さをとても感じています。
この記事で誰でも多様性のある日常にするためにできる簡単な3つの方法をシェアさせていただきます。日常をより楽しく豊かにするための参考にしていただけたらうれしいです。
■色々なバックグラウンドの人と出会う
■実際に多様性のある日常を送る
■積極的に未知の世界を知ろうとする
色々なバックグラウンドの人と出会う
外国の方と関わることだけが、多様性を豊かにしてくれるとは限りません。
習い事やボランティアを通じて、普段の生活、学校や仕事以外の場での人との出会いには、きっと新しい発見があるはずです。ヨガやお料理教室に通ってみるとか、こどもの習い事(児童館など)を通じて他のママと知り合いになるとか、ボランティアに参加してみるとか…方法はたくさんあります。自分の日常から少し足を伸ばし、探検してみるだけです。わたしも子どもの習い事を通じて出会い、自分とは違うバックグラウンドを持つお友達ができた経験が何度もあります。
ボランティアも普段は出会わないような人と出会うチャンスの場所です。お友だちにはならなくても、その場だけの会話でも十分いろいろなことを学ぶことができます。わたしも週に1回、障害を持つこどもたちが通う歌と言葉の教室でボランティアをさせていだたいてきましたが、教室は自由参加なので毎回同じ親子や新しい親子が教室に来て、色々な方と出会い、お話する機会があり、毎回それぞれの人から何かしらインスパイアされて帰ってきます。週末にボランティアに参加できる時は子どもたちも一緒に参加させていただいています。子どもたちにも、人のお手伝いをさせていただく経験はもちろん、障害を持つ方たちを含め、色々な人と出会う機会をたくさん持って欲しいからです。人との出会いは人生の財産だと思っています。人との出会いで新しい世界を知ることができたり、インスパイアされたりして、自分の世界が広がり、ものの見方までが変わったりします。少し自分のアンテナを伸ばして、興味のある習い事やボランティアに挑戦してみるのもいいですね。
実際に多様性のある日常を送る
インターネットの普及で世界中の情報が簡単に手に入る時代で、海外に行かなくても海外のことが分かったり、知りたいことがすぐに調べられたりしますよね。コロナの状況であまり外に出られなくても、こんな便利な時代だからこそ、自分の日常とはちょっと違った世界のことをお家にいながらも知ることができるチャンスです。難しいことを調べる必要はありません。ちょっと興味のあること、または自分には未知の世界のこと、を知ることにもう少し貪欲になってみると、自分の世界が一気に広がります。
例えば、週に1回新しいレシピに挑戦するだけでもなんだかワクワクしませんか?あまり自分では作ったことのないメキシカン料理に挑戦してみるとか、週1回ビーガンレシピを試してみるとか、小さなことで日常に変化が出来、楽しみになります。わたしもよくインターネットで、新しいレシピを調べて作ってみたり、スーパーでわざとあまり食べたことのない野菜を買って調理して食べてみたり、頻繁にしています。それだけで自分の食の世界が広がるのです。気軽にできて、とても楽しいです。
お子さんがいる方は、こどもと世界の様々な人種の登場人物が登場する絵本を読んだり、映画を観るのも子どもたちの世界を広げるきっかけになります。アメリカだけでなく世界中の人に影響を与えた2020年のBLM(Black Lives Matter)ムーブメント、日本からだと、どうやって子供に人種の多様性を教えたらいいかと思われた方もいるかもしれません。人種の多様性がまだまだ少ない日本では難しいと感じる方もいるかもしれませんが、少子化が進んで、海外からの労働力に頼らなくてはいけなくなるかもしれない将来、グローバルな感覚を持つことはとても大切なことです。子どもに与えてあげる絵本や映画を通して、日頃から子どもたちに多様な人種やカルチャーに触れさせてあげるだけでも、柔軟な子どもたちは人種の多様性を尊重できる力が自然についていくと思います。
積極的に未知の世界を知ろうとする
環境問題について知ることが昔から好きなわたしは先日、自分がフォローさせていただいている環境活動家の方のインスタライブをいつものように見ていました。ゲストの方がLGBTQ+の活動家さんで、貴重な体験談を含めた色々なお話をしてくださいました。わたしはLGBTQ+のコミュニティには多少知識もあり、理解のある方だと勝手に思っていたのですが、知らないことだらけだということに、その活動家さんのお話を聞いて気がつきました。その方のお陰で、LGBTQ+の方が抱える大変さや、日本社会のシステムや世界の課題などほんの一部だとは思いますが、学ぶことができ、自分の世界がまた少し広がった気がしました。自分の世界が広がると、他人への理解も増え、穏やかな気持ちにもなれます。積極的に未知の世界のことを知ろうという姿勢で生活していると、色々なことを知ることができるキッカケが私たちの周りにゴロゴロと転がってきます。それを上手にキャッチ出来ると、きっと人生がより豊かになりますね。
わたしは日本生まれ日本育ちですが、知的に障害を持つ叔父、叔母といつもいっしょの環境で育ちました。祖父母が障害を持つ叔父と叔母を養子に迎え、わたしは生まれた時から彼らは大切な家族として育ちました。祖父母が知的に障害を持つ方たちのための福祉施設を運営していたこともあり、叔父叔母だけでなく、わたしの周りには常に障害を持つ方の存在がありました。叔父叔母とはいつもいっしょで可愛がってもらった思い出しかありません。わたしにとっては確実に叔父、叔母以上の存在です。障害のある方が周りにいるのが普通で、物心つくまで「障害者」という言葉すら知らず、今でもあまり好きな言葉ではありません。なぜならわたしには障害もその人の個性の一つと見えるからです。わたしの母はよく「人類皆兄弟」と言います。違う人種でも、違う性別でも、障害があろうとなかろうと皆兄弟。その考え方は、いつしかわたしの中のスタンダードになっていました。
わたしが小学生の頃、父が大学院へ行き、一ヶ月間アメリカに研修に行ったことがあります。教育学を学んでいた父はアメリカの小学校や大学へ研修へ行き、帰国した時に見せてくれたアメリカで撮ってきたたくさんの写真が、わたしの人生に衝撃を与えました。それはアメリカの小学校のこどもたちの教室での様子が映った写真でした。当時自分も小学生だったということもあり、アメリカの学校の様子と自分の学校の様子が全く違ったのは一目瞭然で、当たり前ですが、みんなアメリカ人のこどもたち、そして、アメリカ人と言ってもいろんな人種の子どもたちが同じ教室で学んでいる姿が、当時のわたしにはとても魅力的に見えました。その時から漠然とああいう環境で勉強してみたいと強く思うようになり、その願いは消えず、わたしはアメリカの大学に進学しました。
アメリカの大学に進学してから、わたしの願っていたような、多様性に溢れた日々を過ごすことができました。様々な人種、バックグラウンドを持つ友だちやクラスメイト、教授、ルームメイトに囲まれた日々。同じような環境で、同じような考えを持つ人が多い国で育ったわたしには、まるで別世界。もちろん楽しいことばかりではなく、辛い経験や怖い思いをしたこともありますが、たくさんの出会いに恵まれ、勉強以外にも色々なことを経験し、学びました。
そうしているうちに、文化の違う人や違う考えを持つ人のこと、自分にはない世界のことを知るのが大好きになりました。結婚をして、子育てをしながらもその気持ちは常に持っており、その好奇心がわたしの日常生活を楽しく、豊かにしてくれています。
心から
Thank you for reading!
♡, H